ヘッジおじさんのつぶやき提言

ブログを読まれる前に

このブログはファイナンシャルアドバイザーの立場から投資家の皆様のためにつぶやくことが原則です。出来れば書きたくないことの方が多いのが世の中です。しかし、知らないと不利なことが多いのです。たとえば、各運用会社がどうやって投資信託のファンドマネージャーを選別するのか?おじさんは一番気にかかります。自分の大切なお金の運用を任せるのです。気にかからない方がおかしいですよ。命の次の次くらいのお金の話です。運用を始める前に、おいしいコーヒーを横において見て頂ければ幸いです。

資金運用層は運用の本当のプロ(=マネードクター)に任せる

まずは、非課税枠を使い切ること。NISA万歳!

2024年1月1日よりNISAが始まりました。
「貯蓄から投資へ」の政策が始まったのは2000年からです。20年以上も政策として取り組んでいながら、日銀の公表する家計の金融資産構成のグラフは、預貯金の50%超で高止まっています。おじさんが考えた結論は2つでした。「リスクを負わない農耕民族の国民性」と「デフレ経済下での資金運用は現金で持つが最適」でした。

土地に執着する日本人はもともと最大の財産は土地だったのです。今でも地主と呼ばれる人はそれで生活が成り立ちます。土地さえあれば米や作物を作ることが出来ます。また、運用として貸家を立てることもできます。堅実な財産保全策です。しかし、平成バブルで土地神話は崩壊しました。

お金での投資を考えた時、時代はデフレ経済でした。物が年々安くなる。金利も付かない。経済が縮小均衡していく中で、人口が増えれば新しい需要は増えて、デフレは止まる筈でしたが、少子化による人口減と高齢化の進展による需要の減退が重なり長期化しました。デフレスパイラルによる「失われた25年」です。

では、なぜ円高が継続したのでしょうか?先のブログでも触れましたが、日本は双子の赤字にはならなかったからです。今も個人と企業の現預金を合わせれば、2000兆円以上あります。一国で見れば、バランスシートは健全です。

残念ながらこれからはうまくはいきません。最低でもインフレ率以上に運用しなければ確実に負債額は増えます。NISAが始まりました。初めて投資をする人はNISAの積み立て投資を始めてください。長期投資と時間分散による積み立て投資でリスクは軽減できます。非課税です。資産形成層だけではなく、資産運用層の方もです。

おじさんはYouTube「ヘッジおじさんのチャンネル」でプロに任せること、とアドバイスしました。

お客様は神様ではない?サービスには対価が伴うもの

欧米では、サービスにお金を支払う文化があります。「チップの文化」と言われます。

ウーバーで注文すると宅配をしてくれます。料理を作る人の報酬と宅配する人の報酬が発生します。日本では作る人と運ぶ人が同じでした。「出前」です。「出前」は配送料込みの料金です。

ウーバーに登録するとその地域で、「出前」をしていないお店の料理も宅配で注文することができます。コロナ禍でお店に行けない時、あそこのあれが食べたいというニーズに応えました。「出前」を2つの作業工程に分けて、それぞれプロの仕事として確立しました。真心で運べば、注文者からお礼としてのインセンティブが入る仕組みです。お店は配送料別で料金設定ができます。今までの「出前」では、運ぶ仕事にはインセンティブは無く、サービスでした。注文者は料金にサービス料は含まれていると思っています。しかし、配送時のトラブルはお店には文句を言えません。作業を分けたことで責任も分かれました。だから報酬も分かれたのです。

レストランでも、料理人とウェーターの関係も同じです。お店の売上の他に、ウェーターは報酬を得られるのです。サービス提供者とサービス消費者の正当な関係が成り立つのです。

1970年大阪万博の時、開催歌を歌った三波春夫さんの代名詞に「お客様は神様です」というフレーズがあります。この言葉を当時の人たちは勘違いをしていたのでしょうか。

2021年東京オリンピックの「おもてなし」という言葉も流行語になりました。確かに運営者の中にはボランティアの人がたくさんおられました。その人たちは無給だったと思いますが、利権で私腹を肥やした人もそれなりに多くいたはずです。三波春夫さんの言葉の真意は、お金を支払って舞台やホールに来ていただいた聴衆やファンの方々がお客様なのです。見に行く場所によっては、交通費や宿泊費もかかります。それでも私の歌を聞きに来て下さる方は後光がさして見えたのでしょう。

報酬を考えた時、その負担は消費者にあります。しかし、そのサービスに価値を見出せない時に報酬を支払義務が生じるでしょうか。日本でビジネスとして成り立ちにくい、その理由はサービス料を支払っていない未消費者までがお客様だと勘違いしているからです。未消費者は対等な関係ではないのに、サービスを要求するからでしょう。日本人は何に対して価値を見出すのでしょうか?サービスにはなかなか価値を見出せないのです。

助言業者とは

助言業という金融商品取引業者がいます。金融庁に届け出て業務として営業しています。なかなか理解しにくい金融業者です。

理解しにくいので、医師で考えて見ましょう。ある病気に対して、3つの選択肢があるとします。

① 手術をしない(投薬)。

② 全身麻酔で、切開して手術する

③ 局所麻酔で、切らずにカテーテルで手術をする。

かなりリスクが違います。これが全部同じ報酬で行われるとします。さあ、あなたは何番を選びますか?報酬を払いたくないので、医師に聞かないというのは無しです。

この問題は簡単には回答が出ません。まだ他にも選択肢があります。医師は一人なのか?何の専門医で外科なのか、内科なのか?その病気は完治するのか?などなど、一般人は判断できません。判断できない場合、何を根拠に決定し、報酬を払うのでしょうか?最後に、大門未知子ではないので、「失敗はあります」。それでも医師を信頼するしかないということです。そのまま信じていいのですか?さて、どうするか…。その病気の「名医」を捜します。そして、その名医に判断を任せます。まずは第一人者か専門家に聞きますよ。自分では判断できないのですから。助かったと思えれば、お礼をしてもいいでしょう。結果で判断するのが、正解だと思います。

お金の場合はどうでしょう。助言業者に相談します。しかし、結果についての責任はありません。助言により投資を決定するのは投資者であり、自己責任です。では助言業者の正当な報酬はどうでしょう?1億円の資産が、助言業者の助言で2億円になったから、成功報酬として利益の10%を頂く、というのが正解です。

助言業者の助言で、購入した金融商品の額に応じて定率で1%の報酬を頂きます、というのは結果に責任を負っていません。果して、これが利益相反していないと言えるのでしょうか?

専門家には職業倫理が必要だとおじさんは考えます。助言業者は本当に顧客本位の提案をしていると主張しますが、本当でしょうか?おじさんはあまり信じていません。誰にでも取れる情報にはあまり大きな価値は無いものです。

マネードクターと言われる本当のプロに任せてください。金融商品は無数にあります。おじさんはその中から顧客本位の助言が本当にできるのかは疑問に思っています。真摯に探索するでしょうか?なぜなら、助言業者には責任が無いからです。その責任とは、販売責任、善管注意義務責任、運用者責任、投資目的未達成責任。結局は助言です。よく考えてからマネードクターを選びましょう。診断して、最適な処置を施します。