相場に熱くなるな
お金の流れで経済ショックは起こる
日本は世界経済から取り残された東の島国
最近、ユニクロの洋服を集団で盗みを働いていたベトナム国籍の女性が捕まったという記事を見ました。おじさんはこの記事が日本の株価の最高値更新を顕著に表していると思います。それは、日本のいいものが安いという事実です。まあ、盗んだものは安いも高いもありませんが、海外では品薄、ということで、高値で転売できるということです。希少性です。不動産でも同じ現状が見られます。
大谷翔平選手は日本人大リーガーの価値の向上に大きく貢献しました。海外の投資家は、ディスカバー・ジャパンだと言えます。10年契約で、7億ドルです。今でも日本ハムに居たら、100億円の評価をされていたでしょうか。物の見方が違うのかもしれません。
ウォーレン・バフェット氏が日本の5大商社を買ったことが明らかになったのは2020年8月です。日本株の最高値更新は国際投資戦略における最後のチーペスト・アイランドへの資金流入だ、ということが出来ます。国際比較を日本という資産の爆買いです。成長しない国でも総合商社は世界経済との相関性が高いと見ることもできます。物の見方をグローバルにしなければ日本人は自分たちを過小評価しすぎてしまいます。
デフレ経済が長期化した国家は過去に存在したのでしょうか?コピロット(COPILOT)君に聞いてみると、大戦後、日本とアルゼンチン以外見当らいないということでした。そのアルゼンチンも2018年以降は超インフレで、現在までを累積すると100%を超えているそうです。結局、日本だけということですね。日本は世界経済の成長から外れた残され島です。日本のものの値段は国内では25年間変わっていなかったということです。その間にも日本人は丹念に付加価値を創造していたのでしょう。海外の富裕層から見ると、ものが安いと見えるのです。
老人大国は成長できない?
おじさんは円高時代に海外で稼いだ海外資産を日本へ還流させる国際的な資金の流れが起こってくるかもしれない、と見ています。GDPは世界第4位になってしまいましたが、海外資産は過去の貿易黒字が積み上がりに上がって、世界第1位の債権国としての位置にあるのはあまり知られていません。2021年末で、約411兆円です。第2位はドイツで約313兆円。第3位は香港で242兆円。中国は約226兆円。米国は世界最大の債務国で約2067兆円です。2020年以降を見ると、エネルギーの高騰を受けて貿易赤字に一旦転じたようですが、原発再稼働など日本の設備力で急激な値上がりを切り抜けています。
半導体は諸外国に依存しており、半導体不足が指摘されていました。実は2000年頃は世界の半導体シェアの半分を日本が抑えていました。そして、まだ残っている設備はかなりあるようです。自国生産である程度はできそうです。後は、動かすための人と資本です。少子高齢社会の日本には働く人がいません。そこが、最新テクノロジーです。人はロボットに変えることができます。「人、モノ、カネ」の最後お金をどうするか?資本をどうするか?です。
実は、2つの大きな財源があります。
日本列島「再」改造論(2つのリソース)
国の借金は米国並みでしょうが、実は、日本は債権国です。お金持ちの国です。では、誰がお金を持っているのでしょうか?ここが米国と決定的に違うところです。日本は老人国家になりました。少子高齢化で労働力は落ちました。成長力は人、モノ、カネです。その人以外の対策はまだ手を付けていません。設備の再稼働はこれからです。日本列島「再」改造論、老朽化した設備は再構築できます。
日本は世界第1位の債権国です。海外資産を貸し剥がしでいいのではないですか。または、日本への再投資でいいのではないでしょうか。約411兆円の半分、200兆円ほど日本に投資すれば、GDPは第3位に戻ります。
そして、日本は老人大国です。老人は一番のお金持ちです。
日本の貯蓄高は60歳以上が圧倒的に高いです。日本にはタンス預金もかなりあります。これも老人に多いのです。なぜなら、金利も付かない預金に預けて、金融機関が破綻したらどうします?
「よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結び」(方丈記)とありますが、経済学的に見れば、バブルを消すのも発生させるのもお金の行く場所ということではないでしょうか?でも、流れが早ければよどみませんよ。
2つの財源は、「企業は内部留保と海外資産」、高齢者の「預貯金とタンス預金」
どうすれば、この財源を使えるようになるでしょうか?
水は川上から川下へ流れるが、金利は?
国を「会社」と考えれば、米国は他の国から投資、つまり他人資本で成り立っていると言えます。世界から見ると日本は無借金国です。
自然なお金の流れは金利の低い国から、金利の高い国へ流れていきます。金利が高いということはリスクが相対的に高いということです。方丈記にもありましたが、お金も川と同じです。流れがあります。大河となれば時代は動きます。物も動き、人も動く。
今まで日本はリスクの小さい国でした。どんどん高いところに流れると、本来なら金利の低い国は資金不足になりますよ。でも日本では資金不足にはならなかった(弊社ブログ「金融政策の次の手はワナワナ」参照)のです。日米の資金の流れは継続しています。日本は債権国として米国に国や企業、投資家は相当投資しています。米国への資金の流れが大河となっています。ドル買いです。それが止まると世界経済はどうなるでしょう?
賢い富裕層はけして割高のものは買わない
富裕層の投資基準は意外と単純です。ROIということです。英語で言えば「return on investment」で、投資利益率です。富裕層は投資を投機とは見ていません。複利で考えているのです。投資元本を100として、101になるのか、102になるのか、107になるのか。例えば107÷100であれば1.07です。1を引いて、100を掛ければ、7%です。ここで、確定利回りであれば元本毀損リスクは信用リスクとなります。
株式投資も同じです。投資に対するリターンを検討した時に、株価が上昇した場合、投資元本が必然的に大きくなります。利益が同じであれば投資金額は少ない方が、効率はいいのです。例えば、配当50円の株式がAとB、二種類あるとします。Aは1000円、Bは10000円とします。それぞれの投資利益率、Aは5%、Bは0.5%です。「Aの方が効率はいい」ということになります。しかし、経済合理性から見た場合、何でBは10000円なんだろうと思う筈です。Aは稼いだ利益は1株当たり50円で、全額配当に回すが、Bは稼いだ利益は1株当たり500円で、うち50円を配当に回し、450円は自社株買いや、新たな設備投資に回している、とすればどうでしょう。経済合理性が割高なのか割安なのかを決めていくのです。
では、賢い富裕層はどちらを購入するのか?その尺度はリスク量になります。変動幅です。
Aは1年間の変動が900円~1100円、Bは7500円~12500円。リターンが変わらなければ、投資元本の小さいものという経済合理性からAを900円で買うという結論になります。富裕層だからと言って特別な投資尺度があるわけではないのです。
投資の世界で、最後に何が大切なのか?決めごとを守れるかどうかのメンタルな部分です。得てして自分の感情で判断してしまうことがあります。これはどんな人にもあります。もっと冷静考えれば良かった、「後悔先に立たず」です。その点の優れものがクウォンツ運用です。勝っても負けても決めたこと通りに運用します。しかし、でも負け始めても止めない。そのいいとこ取りが出来れば、うまく行くのではないかと思います。
市場がより大きくより取引量も増えて行くと価格の透明性からみれば、リターンを出しづらくなります。しかし、リスクはあまり減少しません。一括で運用をする時の運用の基本は元本毀損率です。ゼロのものがいいですが、リスクを取らないと超過リターンは獲得できません。おじさんの意見は元本毀損率10%以内です。だから、株価は上昇した時に購入するのではなく、大きく下がった時に購入すべきです。
最新のつぶやき
-
2024.10.31
-
2024.09.30
-
2024.08.06
-
2024.07.26
-
2024.07.19